扶養の範囲内で働きたい人が副業を始めるとき、パート収入と同じ感覚で金額を管理すると、思っていた計算と合わないことがある。理由は、副業で得た収入が「給与」ではなく事業所得や雑所得として扱われるためだ。
給与と副業の所得は、計算の出発点が違う
パートやアルバイトの収入は給与所得にあたり、収入から給与所得控除を差し引いた額が所得になる。一方、ココナラでの販売や制作の報酬は事業所得または雑所得にあたり、給与所得控除は使えない。代わりに、その仕事のために支払った経費を差し引く形になる。同じ手取り額でも、税や扶養の判定に使われる「所得」の金額が変わるという点が最大の違いだ。
経費を記録しておくかどうかで結果が変わる
給与は控除額が自動的に決まるが、副業の所得は経費を差し引いた後の金額で判断される。つまり、材料費・通信費・手数料などを記録しているかどうかで、申告する所得額が変わる。始めた時点から、収入と支出を分けて記録しておくだけで後の作業が大幅に楽になる。専用の口座やアプリを用意しておくと確実だ。
「扶養」には税と社会保険の2種類がある
扶養という言葉は、税制上の扶養(配偶者控除・配偶者特別控除など)と、社会保険の被扶養者の2つを指して使われている。判定の基準額も対象になる収入の範囲も別で、どちらを気にしているかで見るべき数字が変わる。基準額は制度改正で変わることがあるため、その年の最新の基準を国税庁・日本年金機構、または配偶者の勤務先の担当部署で確認するのが確実だ。
始める前に確認先を決めておく
扶養の判定は、配偶者の勤務先が加入している健康保険組合の規定によって細部が異なることもある。副業を始めてから慌てて調べるより、始める前に「どこに確認すればよいか」を決めておくほうが安全だ。この記事は一般的な違いの整理であり、個別の判断は税理士や各制度の窓口に確認してほしい。