教員の副業というと「公務員だから不可」で話が終わりがちだが、これは公立学校の教員に適用される話で、私立学校の専任教員や非常勤講師はまた別の扱いになる。判断の起点が違うため、まず自分がどの立場かを分けて考える必要がある。
まず就業規則と契約書を確認する
私立学校の場合、副業の可否は法律ではなく勤務先の就業規則で決まる。届出制なのか、許可制なのか、そもそも規定がないのかで対応が変わる。非常勤講師は複数校を掛け持ちしているケースも多く、契約書に兼業に関する条項が入っていることがある。始める前にこの2つを読むのが最初の一歩になる。
授業準備の時間は見えにくい形で膨らむ
教員の負担は授業のコマ数だけでは測れない。教材研究・採点・保護者対応・行事の準備が、時間割の外側で積み上がる。しかもこの負担は年度の中で波がある。学期末や行事の時期にまったく手が回らなくなることを前提に、止まっても損失が出ない形を選ぶほうがいい。締切のある受託仕事は、この点で相性がよくない。
教える技術はそのまま売り物になる
説明の順序を組み立てる、つまずく箇所を先回りする、理解度を確かめながら進める。これらは日常業務で磨かれている技術であって、教材販売型・発信型ではそのまま強みになる。ゼロから何かを習得する必要がないぶん、他の職業より立ち上がりが早い領域だ。
生徒・保護者との線引きを先に決めておく
勤務先の生徒や保護者が顧客になりうる形は避けたほうが無難だ。就業規則で明示的に禁止されていなくても、利害関係が生じた時点でトラブルの種になる。対象を勤務先の外に置く、匿名で発信するなど、線引きを先に決めてから始めると後で困らない。